感謝文
令和2年11月22日
お客様、ありがとうございます。
東北の牧師さんが私財を投じて、親のいない知的障害の子供たちをあずかり、教育をしておられます。
ある時、五百円、百円、五十円、十円、五円、一円の六種類のお金を値打ちのある順に並べるというお金の価値判断テストをされました。
十五歳になったヨウコちゃんもこの試験を受けました。彼女はためらわずに十円玉を取りました。先生方はがっかりされました。再度、試されたのですが、やはりまた、十円玉を取ったのです。十円玉をとって嬉しそうな顔で「先生これだ」といって出したときに、ヨウコちゃんの毎日の行動を思い出しておられた若い先生がハッと気が付かれたのです。
ヨウコちゃんは、お母さんがいなくて、お父さんは病気で寝ておられます。彼女は一日の勉強が終わるとお父さんに電話します。すると「お父さんの病状は大丈夫だから心配しなくていいよ」と、それからしばらくお話をしています。そこで気が付かれたのです。寄宿舎の赤電話は十円玉しか使えません。ヨウコちゃんにとっては、お父さんの声が聞かれる赤電話の十円玉が一番値打ちのあるお金だったのです。彼女はお金の本当の値打ちを知っていました。
南蔵院林覚乗師
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令和2年11月15日
お客様、ありがとうございます。
本当の友人は、ときにあなたの気にさわる人物となる。益になる友というのは、とにかく気にさわり、おもしろくない人間にも見えてしまうのだ。逆に損になる友のほうが、気楽に見えたりする。このことを、あなたはよく知っておくべきだろう。
どうして益になる友が気にさわるかといえば、相手は「自分が不足しているもの」を持っている存在だからだ。だからこそ、ときに対立するのだが、逆にいえば「あなたに欠けているものを補ってくれる存在」になる。つまり、意見の違いから、ときどき争うくらいの友のほうが、本当は「益になる友」なのだ。では、益になる友を、どのように見分けたらいいのか?
その人が正直で剛直であること。
誠実で、温かい心の持ち主であること。
豪壮で、英知を持った人物であること。
行動が速く、決断力を持っていること。
小さなことにこだわらず寛大な心を持っていること。
この五つではないかと、私は思う。あなたが将来において大成したいなら、こういう人物を真の友として選ぶべきである。
『啓発録』橋本左内
友を選ばば、書を読みて、六分の狭気、四分の熱。
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令和2年11月8日
お客様、ありがとうございます。
いつの頃からか我が家の柱に母の字で書かれた黄ばんだ紙が貼られていました。「あせるな。おこるな。いばるな。くさるな。まけるな」。私は「あおいくま」と覚えていました。「広志、この言葉だけは覚えておきなさい。これを覚えておけば大丈夫だから」と母。
それからというもの僕はことあるごとにこの「あおいくま」を思い出し心の支えとしてきました。
中耳炎になったのは小二の時です。しかし貧しかったので母に心配をかけるからと黙っていました。耳の痛みはその後も時々起こり耳垂れが出ることもありましたが我慢して、母には言いませんでした。ところが中二のとき突然耳鳴りがして右耳に激痛が走り、その場に倒れ込んでしまいました。真珠腫性中耳炎。即入院。
その時でも私は「お母さんに心配かける」とばかりを考えていました。母はそんな私に今まで気づかずに突然、息子が片耳が聞こえなくなると宣告されて、母としてどんな気持ちだったろうと思い、今でも胸が痛みます。だけど、僕が落ち込んだのは一瞬でした。すぐに「左耳が聞こえるからいいや」と気持ちを切り替えられました。母譲りの❞いい加減さ❝と「あおいくま」のおかげです。
ものまねタレントコロッケ(滝川広志)
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令和2年11月1日
お客様、ありがとうございます。
もし私が一人の心の傷を
癒やすことができるなら
私の人生は無駄ではない
もし私が一人の生命の苦しみをやわらげ
苦痛をさますことができるなら
弱った一羽のコマドリを
もう一度巣に戻してあげられるなら
私の人生は無駄ではない
詩人エミリー・ディケンソン
弱った小鳥をもう一度巣に戻してあげる。僅かこれだけのことでも、その人が生まれた価値があるというのです。だとしたら、日々身近な人達に小さな喜びを提供していくことはどれだけ尊いことでしょう。
20年前、当時のニューヨーク市長が、タクシー会社に呼びかけて「ありがとう運動」をスタートさせました。タクシードライバーがお客さんを乗せる時に、気持ちのいい挨拶をして、降ろすときには笑顔とともに感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言葉をかけるという実にシンプルな運動です。
しかし、このシンプルな運動によって、人々の心が荒廃していたニューヨークの街は変わったといいます。
今だからこそ、お互いに優しさを発揮したいもの。
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令和2年10月25日
お客様、ありがとうございます。
人間の脳細胞には、もともと「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という欲求があります。
私は今、脳科学を活用してプロゴルファー指導をしていますが、私が指導する選手は次々と優勝しています。畑岡奈紗選手もその一人ですが、彼女には話をするときも、お辞儀をするときも、日常の行動全てに「心を込める」よう指導したところ、米国の初ツアーで初優勝を遂げるなどの大躍進を遂げています。
今は、人と話をする時に気持ちを込めずに、よそ見をしながら話す人を多く見かけます。それは相手を尊敬する気持ちが薄らいでいるからであり、そうした態度では、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」「伝えたい」といった人間の根源的な本能を満たすことはできません。私はアメリカ留学時代に超一流の人にたくさん会いました。彼らに共通しているのは、どんな相手に対しても決して手を抜かず、常に気持ちを込めて向き合っていることでした。
林成之(日大名誉教授)
渋沢栄一翁が著書「論語と算盤」で言われています。
いくら真面目に努力しても成功できない人がいる。その人達は、人を尊敬する感謝する謙虚であるという普段の所作、態度、マナーがなっていないからであると。
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