MaruichiMaruichi

Life 感謝文

令和6年4月6日

お客様、ありがとうございます。

「徳は孤ならず、必ず隣あり」  論語

どんな時も、思いやりの気持ち(徳)を持っている人は、決してひとりぼっち(孤)にはならない。きっとあなたを理解できる優しい心の人(隣)が現れて助けの手を差し伸べてくれるはずです(現代語訳)

先月三十日、論語塾で有名な安岡定子さんが来宮されました。講演会(鹿銀日向経友会)の前に、伊勢ケ浜保育園で、年長の園児二十五名とご父兄を交えて、初めての論語塾が開催されました。

子曰わく「性、相近し。習い、相遠し」(人は生まれた時はみな同じ、生まれた後の学びや習慣で差が大きくなる)。定子先生の声の後を、一節ごとに園児達は、声を張り上げて先生の後について行きます。途中質問も飛びます。皆ハイハイと手を上げて、思うままに答えます。そしてわかりやすい先生のご説明。

一時間のお勉強、皆さん全員熱心にお話を聴いていました。素晴らしい園児達でした。小学校に上がる前に、論語に親しむことができるなんて、きっと、徳のある人生、倖せな人生となることでしょう。

「徳」と言う言葉が、なんとなく忘れられている今、私達大人こそ、もう一度、論語(仁義礼智信)を紐解いてみるべきではないでしょうか。

本日のご来店心よりお待ちいたしております。

令和6年3月30日

お客様、ありがとうございます。

「帽子いっぱいの花びら」

私が甲状腺腫の手術をしたのは、ちょうど十年前の桜の季節であった。

長男の通っている小学校の東隣にあった病院に入院し、手術を終えた。学校からの帰り道、立ち寄った長男は、心配そうにのぞき込み、黄色の通学帽いっぱいに入れた桜の花びらを、私に差し出した。

「落ちているのではなく、ひらひら舞い落ちる花びらを帽子に受けたんだよ。お母さんにきれいな桜の花びらを見せたかったから……」。

そんな長男のけなげな贈り物に、身体中優しさに包まれた私は、ホロリとしてしまった。長男が小学校二年の時のことだった。

今では見上げるように大きくなり、懐かしい子育ての遠い昔の一ページである。

優しさを教えてくれた出来事であった。

ありがとう。

那珂町 小野瀬静子(四十三歳)

小さな親切運動本部 「涙がでるほどいい話」から

あちこちで、桜が咲き始めました。山桜は満開。

春です。鶯も鳴いています。桜との思い出が懐かしく蘇って来る方も多いことでしょう。

本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和6年3月23日

お客様、ありがとうございます。

昭和時代、宮本武蔵や新平家物語で一世を風靡した小説家、大衆文学王の吉川英治さんの話。

「逆境の時代に僕はいろんなこと、例えば船腹の垢落としから、行商、印刷屋からいろいろやったんだけどね、不景気の時なのですぐに放り出された。そのつど新しい職を自分で探さなければならなかったんだ。

ようやく面接先が見つかったと思うと、事業主が履歴書を見せろと言うんだ。私はおっかなびっくり履歴書を見せるのです。すると事業主が、僕の履歴書を見て、嘲りの顔で僕を見るんだ。あの時のことを思い出すとゾッとするよ。私の履歴書はね、二行で済んだんだ。第一行、小学校中退、第二行、賞罰なし。天にも地にもこれきりの履歴だ。だから、相手がフフンと鼻で笑う。

学問がないというのは恥ずかしいことで、その頃の私は「他山の石」と「路傍の石」の区別がつかなかった。「僕は他山の石だ」と言ったら笑われたよ。本当に恥をかいた。これが発憤の元だった。

それからと言うもの印刷屋にいたので百科事典を五十回読んだよ。」彼はすごい努力家だったのです。

「努力に勝る天才無し」ということでしょう。

本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和6年3月16日

お客様、ありがとうございます。

今、文部科学省は全ての児童生徒に一人一台デジタル端末を配っています。

東北大学の川島隆太教授は、独自の実験結果をもとに、オンラインは「脳の発達不全」「集中力低下」「学力低下」など脳へのダメージを招くと警鐘を鳴らしています。

学校にコンピュータの数が多い国ほど、数学の成績が下がる。

学校でコンピュータを閲覧する時間が長いほど、読解力の成績が下がる。

スマホを使えば電話番号を忘れる。カーナビを使えば地図の読み方を忘れる。キーボード入力をすると漢字が書けなくなる。脳の機能はどんどん失われていきます。実際に、スマホを始めれば成績が下がり、手放せば成績が上がるというデータも明らかになっています。デジタル端末を多用する公教育がこのまま広がれば、九割方の子どもたちが自分で考える力を失っても、何の不思議もありません。教育関係の皆さんが、なぜ多額の予算を投じてこのようなことをおこなうのか。

今、日本の教育は多くの問題点を抱えています。

本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和6年3月9日

お客様、ありがとうございます。

大事なお仕事の前に磨いていかれるお客さんが多いから、いつも一所懸命磨かせていただくんです。お客さんの中には、私が磨いた後で商売が上手くいったり、貧乏だったのに社長になったりして、喜んでまた来てくださる方もいるんですよ。

「おばさんに磨いてもらうと、いいことがあったよ」って(笑)。

靴墨を布でやると、靴墨が布のほうに入っちゃうから、直接手で塗り込んで靴に染み込ませるんです。自分の手は汚れたら洗えばいいでしょ。でも、そのおかげで指紋がなくなっちゃった。

四十で始めて、いま九十二だから、もう五十二年。あっという間だね。座ってやってるから、楽そうに見えるでしょ。でも、腰は痛いし、脚は痛いしね。仕事は大変だけど、辛いとは思いません。仕事があってしあわせって思わないとダメね。

だって、九十二にもなって仕事なんてないでしょ(笑)。どんな仕事でも、私はいまも、土日以外はずっと働いてるから、元気で長生きしてると思うんですよ。

銀座の靴磨き 中村幸子さん(九十二歳)

本日のご来店心よりお待ち致しております。