MaruichiMaruichi

Life 感謝文

令和3年5月30日

お客様、ありがとうございます。

今年(大正二年)、私(渋沢栄一)は、七十四歳の老人である。雑務は避けているが、自分で作った銀行は、今でもその面倒を見ている。 毎朝七時前に起きて、来訪者に面会もしているし、今でも勉強家であろうと努めている。

 私のような七十を超えた老人でも、勉強や職務を怠ることはないのだから、若い人々には大いに勉強してもらわなければならない。

 勉強の心を失ってしまえば進歩や成長はできない。勉強しない国民が支える国家はいずれ滅びる。一旦怠けてしまえば、怠け癖がついて、最後まで怠けてしまうものだ。怠けていて好結果が生まれることなど決してないのだ。怠けた結果はやはり怠けることであり、それがますます甚だしくなるのがオチなのだ。

 だからこそ、人は良い習慣を身に着けなければならない。つまり、勤勉や努力の習慣が必要なのだ。

                          渋沢栄一著「論語と算盤より」

 大河ドラマ「青天を衝け」が、面白くなってきた。怒涛の時代を命がけで駆け抜けた明治の偉人から、今こそ、学ぶことが多いように思う。

 本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和3年5月23日

お客様、ありがとうございます。

世界一のエステティシャンであり、リゾートホテルの経営者である今野華都子さんが、自分自身を育て、運命をひらくために実践してこられた「3つのアプローチ」。

 まずは笑顔、次に「ハイ」と肯定的な返事ができること、人の話を頷きながら聞くということ。

 最低限この3つができているかどうかで人生が大きく違ってきます。例えば、仕事の場面でいうと、自分がまだやったことのない仕事を頼まれた時、あるいは違う部署に配属になった時、「それは私にはできません」とか「自信がありません」と言ってしまう。しかし私たちは新入社員の頃は、ほとんどすべてが初めての経験で、自分がやれるかどうかなど分からないのに、素直に「ハイ」と言っていました。そうして仕事を受け入れてきたからこそ、自分の脳力をひらくことができてきたのです。だから仕事を頼まれた時は笑顔で「ハイ」と 受け入れてやってみる。教えてくれる人の話を頷きながら聞く。それが自分を育てていく道だと思います。結局、いつも自然に身についていることで、人生が変わるんです。

 本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和3年5月16日

お客様、ありがとうございます。

 東京大学教授福島智。九歳で失明、一八歳のとき突発性難聴で全盲ろう者になる。母、玲子の話。

息子のサトシはね、失明する前に眼圧が上がってね。もう、辛抱強い子やのに泣きました。普段泣かない子が泣くんですから、相当痛かったと思うんです。サトシの皮膚はミイラみたいに皺が寄ってね。その後、最後の手術をされたけど、眼圧が上がり切っていてもう手に負えなかったですね。

 サトシの入院費用などを出してくれていた祖父が、智の目が見えなくなったと聞いたら、もう、泣いて、泣いてね。家で祖父の姿を三日間も見かけないと思ったら、家の二階へ上がって泣いていたそうです。その時、智はね、自分は失明しているのに、祖父が泣いていると聞いたら「お祖父ちゃんに電話をかける」と言って、「お祖父ちゃん、泣いても仕方ないんだよ。するだけのことをしてこうなったんだから。世界中で一番えらい先生が診てもダメな時はダメなんだよ」と。そして「これから先、どういうふうに行きていったらいいかを考える方が大事だと思ってるんだよ。僕は大丈夫だからね」祖父はそれから余計泣いたと言いました。

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令和3年5月9日

お客様、ありがとうございます。

子どもは皆、自分のお母さんを選んで生まれてくるのだそうです(わずかながらお父さんの場合も)。それにはいろいろと理由があって、「お母さんを幸せにしたいから」「お母さんが寂しそうだから」「お母さんを笑顔にしたいから」・・・さらに生まれてくる日もピンポイントで、名前すらも自ら選んでこの世に出てきます。

名前は胎内記憶の中で育まれ、まさにその人のアイデンティティです。小さい頃に呼ばれていた名前を覚えていますか?「まさあき」さんなら「まあちゃん」とか「まーくん」とか、「みちこ」さんなら「みっちゃん」「みーちゃん」とか。お母さんお父さん、おじいちゃんおばあちゃん、いろんな人から1日になんどもなんども呼ばれた自分の名前。

大人になると名字で呼ばれる関係性になります。一度目をじっとつむって試してみてください。名字で「○○さん、○○さん」と何回も呼ばれた時と「まあちゃん、まーちゃーん」と何回も呼ばれた時。その感覚はまったく違います。「まあちゃん」と何回も呼ばれると心底から温かく懐かしい記憶が甦ってくるのです。認知症の患者さんですら、「まあちゃん」と呼ばれたら「はい」と返事をするのだそうです。

名前を呼ぶとき、計り知れないくらいの愛情が満ちあふれているのです。

本日のご来店心よりお待ち致しております。

令和3年5月2日

お客様、ありがとうございます。

青森県の白神山地近くに「森のイスキア」という施設があります。この施設は全国から来る悩みを抱えた人たちを手料理でもてなす場です。ここに日本のマザーテレサと言われる佐藤初女(ハツメ)さんがいらっしゃいました。

 「はじめは胸が詰まって食べづらくしていますが、食事がおいしいとだんだんと胸の中の物が吐き出され、やがて自分で答えを出して行かれます。なぜ食べるだけで、これほど変わるのか。私はお米や野菜、すべての食材にいのちがあると考えています。野菜のいのちが私たちの体に入り、生涯一緒に行き続ける、これを”いのちのうつしかえ”と呼んでいます。

 そして私はその食材のいのちを生かすように調理したいと常に思っています。緑の野菜を湯がくとき、これまでよりもいっそう鮮やかな緑に輝き透明になる瞬間があります。この一瞬を逃さず引き上げて食べるととてもおいしい。緑の野菜だけでなく、昆虫も魚も物も何でもいのちが変わるときは透明になるものです。人の心もそのように素直で透明でなければいけないとここ20年くらい思い続けています。」

本日のご来店心よりお待ち致しております。