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お知らせ

平成30年4月22日

以前、老人施設にいたヘルパーさんが、老人を知り尽くしていましてね。


 認知症になった父の言うことを否定したらいけないと。「俺は寒いんだ」と言ったら「あゝ寒いのね。大変やね」「俺のを取ったろう」と言ったら「財布がなくなったんやね。一緒に探そうか」と、いつもの二倍ゆっくりとしてあげなさいと。私はそこで初めて、父を受け入れることを学びました。


 それまでは「辛かったやろうな。よう分かるよ」って、認知症の父を丸ごと受け入れができなかったのです。


 でも私が態度を変えたことで父は、「いつも美味しいご飯をありがとう」とか、「あんたさんをいたらしいが、悪いことをしたな」とまで言ってくれるようになったんです。


 そうして、八年間の介護を経て、父は平成二八年に九七歳で自宅で新聞を読みながらきました。脇谷みどり(作家)


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