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お知らせ
令和4年6月11日
お客様、ありがとうございます。
ドイツの哲学者カントは、馬の蹄鉄屋の子に生まれた。生まれつきのくる病であった。背中に瘤があり、喘息で、いつも苦しげに喘いでいた。
ある時、町に医師がきた。父はカントを診せに行った。「気の毒だな。しかし気の毒だと思うのは、体を見ただけのことだよ。考えてごらん。体はなるほど気の毒だ。だが心はどうもないだろう。この苦しい辛いと言えば、おっかさんだっておとっつあんだってやはり苦しい、辛いわね。いえば言うほど、みんなが余計苦しくなるだろ。苦しい辛いと言うそ
の口で、心の丈夫なことを喜びと感謝に考えればいい。体はともかく、丈夫な心のお陰であなたは死なずに生きているじゃないか。それを喜びと感謝に変えていったらどうだね。私の言ったことが分かったろ。
それが分からなければ、あなたの不幸だ。」カントは医師に言われた言葉を考えた。心と体とどっちが本当の自分なのかを考えてみよう。それが分かっただけでも、世の中のために少しはいいことになりはしないかと。 大哲学者の誕生秘話(宇野千代著より)
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